アンサール・アルスンナ襲撃事件

英国系警備会社スタッフ斎藤昭彦さんの問題については、以前の拘束事件の時に比べて自己責任という非難があまり出ていない様に見えます。この方の場合は、家族ですらそのような会社に勤めていたことを知らなかったようです。本人に日本人という意識があったのだろうかと思ってしまいます。確かにフランスの国籍も取得できたのにしていないのですから、日本人であることを選択していたことは間違いないでしょうが。この人こそ自己責任で現地に赴いたのですから、日本としてはどうしようもないと思います。
 日本に飽きたらずに飛び出して、プロとして個人の力で世界を生きてきたのですから、本人としても、死んだとしても自分の力が足りなかったとして納得していたのではないでしょうか。独立した個人であり、戦闘のプロフェッショナルとして、金のために、リストを知って、しかも責任者としてその場にいたのですから、日本国に助けてもらおうなんて思いもしないでしょう。それはそれでたいしたものだと思います。ただし、日本国としてはちょっと迷惑な話しだという気がします。日本という国家がどこまで責任を取れるのか、また取って良いのか今後のことが心配です。NGOの人が復興のために行くのとは全く違います。どの様な人であれ国民だから助けるべきと徹底すればいいのかもしれませんが、すっきしません。齊籐さんも国籍も捨てていれば生き方として徹底して良かったのでしょうが、なまじ国籍があるので困りものです。・・といった議論を見かけないので気になっています。
 逆に、このような経歴を持って、この方の能力は貴重であり、人材として日本にとって必要だというような記載も見かけました。しかし、私としてはどうかなと思います。貴重な知識、経験をお持ちでしょうが、本当に役に立つものだったのでしょうか。少なくとも襲撃を受けて重傷を負ったということは、その能力が十分でなかったと判断されます。
 というよりもそのような能力が役に立つような解決方法は本物ではないと考えています。もっと本質的な解決方法を講じないと何時までたっても現地は危険なまま、変わらないと思うのです。そう言う意味では、かつて勝手にい潜入して拘束され、自己責任の嵐にさらされたNGOの人たちの方が、本質的な解決には近い所にいたのだと思うのですが、甘い見方でしょうかね。  (01:03)