ローマ人の物語8, 9

仕事の準備を少しはするつもりでしたが、昨日買い込んだ本を斜め読みしだしたら止まらなくなりました。結局、一日本とTVで終わってしまいました。
塩野七生さんのローマ人の物語は面白すぎて困ります。まして今回は対象がカエサルです。読み出したらとまなくなるのもしかたありません。何事も現在の日本に引き写してアナロジーで語るべきではないのでしょうが、時に応じて人物が現れる事で国家がどんどん広がってゆくときがあります。ローマ帝国があれだけの規模と期間を世界帝国として機能できたのもその点がうまくいったからでしょう。日本でも江戸時代はそういうサイクルがあるところまでは働いていたと思います。ガリア戦記というカエサル側からの資料だけで評価してはかわいそうですが、なぜ体格で劣るローマ軍がゲルマンやガリアに勝てたのでしょう。数でも騎兵の巧みさでもローマ軍は劣っているのに。結局、組織力の違いと指揮官の能力になるのでしょう。世界帝国として維持拡大してゆく根幹がローマ市民にあることの意義を考えてみる必要があるのかもしれません。
 ガリア戦記を反対の立場で見た佐藤賢一の「カエサルを撃て」も面白いです。
カエサルを撃て (中公文庫) (2004.09.01 00:30)